キャリパーブレーキ 性能比較 BR-R8000 VS BR-R7000

ロードバイクに乗ってる方であれば、コンポーネントは105以上にすべきと聞いたことがあると思います。キャリパーブレーキについても同様です。では、なぜ105以上なのか?105以上と下位グレードとではキャリパーブレーキの構造、標準で取付られているブレーキシューに違いがあります。これがブレーキの効きの違いの大きな要因となります。

シマノ制ロードコンポーネント105以上のグレードには、デュラエース > アルテグラ > 105があります。キャリパーブレーキに関してアルテグラと105ではそれほど価格差が無いことから、どちらを購入しようか迷っているユーザーも多いのではないでしょうか?

今回、アルテグラと105のキャリパーブレーキについて、機能、性能、コストパフォーマンスを含め比較をしていきたいと思います。

スペック

アルテグラ BR-R8000

BR-R8000(リア)

カタログ値:182 g (Front), 178 g (Rear)

実測値:181 g (Front), 175 g (Rear)

ブレーキシュー:R55C4

28Cタイヤサイズ対応

ワイドタイヤに対応可能な広いクリアランス。

左右のピボットを繋ぐようにスタビライザーを入れ剛性をアップすることで、キャリパーのたわみ・変形を防止。

アーム間のクリアランスを減少することで高い制動力とリニアなコントロール性を実現。

105 BR-R7000

BR-R7000(リア)

カタログ値:379g (Front+Rear)

実測値:193 g (Front), 183 g (Rear)

ブレーキシュー:R55C4

28Cタイヤサイズ対応

自在なコントロールを可能にする滑らかな制動特性。

ワイドタイヤに対応可能な広いクリアランス。

アーム間のクリアランスを減少することで高い制動力とリニアなコントロール性を実現 。

機能

SLR-EV (両者共通)

BR-R8000(リア)

SLR-EVとは、デュアル対称ピボットブレーキキャリパーを備えたSLRです。

ショートアームブレーキデザインは2個のベアリングと1個のローラーを採用することで、
ピボットエリアの効率を高め、優れた操作力と強い制動力を生み出しています。

従来のブレーキモデルと比べると36%制動力がアップしています。

SLR-EVブレーキキャリパーは 11速だけでなく、10速システムのSTIレバーと互換性があり、ポリマーコーティングワイヤーも使用可能となっています。

ワイヤーのリリース機構は、内に倒れるエアロデザイン 。     

アームの幅が太くなったことで、強度アップとかっちりとしたブレーキフィーリングを実現 しています。

性能比較

制動力に違いはあるか?

R7000とR8000を同じバイクに取付け、実際に走行してブレーキをかけたときの制動力について実験を行った。

ブレーキレバーを軽く握った状態(スピードコントロール時)での効き方には違いは有りませんでしたが、バイクを止めるため強く握り締めたときの制動力に差がある事に気づきました。

R8000ではR7000に比べ握った分だけの強烈なストッピングパワーを発揮します。

ブレーキシューは同じR55C4を使用していることを考慮すれば、R8000の方が挟み込むピボットの力が強いことになります。

スタビライザー採用により、たわみ・変形を抑え剛性をアップしたことによる結果なのかはわかりませんが、R8000は乗っていて下り坂でも短い距離で確実に停車できるという安心感が有りました。

見た目による違いはどうか?

二つをバイクに取付けて見比べてみると、あきらかにR8000の方が高級感があります。 

BR-R7000(リア)

R7000は、ブラック(シルキーブラック)、ブラックの塗装をした後、上からクリアを吹き付けた塗装。

ピボット部分 の色は、R8000はブラックだがR7000 はシルバーで、一見安っぽい印象を受けます。

BR-R8000(リア)

R8000は、マットブラックと艶ありのピアノブラックのツートンカラー

やはり取付けてかっこよく見えるのはR8000の方です。

コストパフォーマンスはどうか?

ネット販売価格において、BR-R7000は7,500円程、BR-R8000は10,500円程です。その差は、約3,000円ぐらいです。         

アルテグラグレードの信頼性、安心感、高級感が手に入ることを考えればこの価格差以上のものはあると思います。

普段使用においてR7000でも性能は十分ですので、性能が良くて、少しでも安く購入したい方はR7000を選ぶのもありだと思います。

まとめ

ツーリングやロングライドなどの使用において、どちらも充分な性能を持っています。

R8000アルテグラは新型DURA-ACE R9100系のブレーキと構造が同じことや、ブレーキの制動力実験などの動画をみてもDURA-ACER9100とほぼ互角といった内容でした。

BR4600やBR5700などの旧型ブレーキを新型のR7000,R8000にグレードアップする場合、私は性能、安心感、価格、デザインからもR8000アルテグラをお勧めします。

ブレーキは走行時、自分の命を守ってくれる重要なパーツです。性能はもちろんのこと、ユーザーの用途や価格に合ったもの選ぶことが一番だと思います。

ブレーキを選ぶ上で、この記事を参考にして頂ければ幸いです。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です