ホイールの振れ取りとは
振れとは、ホイールを回転させたときにリムが縦、横方向に振れが生じることを言います。
ニップルを締める又は、緩めることでスポークの張り具合を調整し振れをなくす作業が振れ取りです。
※基本ニップルは、締める方向で調節します。
ニップル種類、特徴
自転車のニップルには、鉄・アルミ・ブラス(真鍮)・ステンレスの四種類があります。
アルミニップル:軽くて錆びない、色付きニップルも多数販売されている。衝撃に弱く、ホイール組む際に角が舐めやすい。
ブラス(真鍮)ニップル:錆びにくく、強度があるのでテンションをかける場合に良い。
鉄ニップル:頑丈で衝撃にとても強い。価格が安い。雨などで錆びやすい。
ステンレスニップル:非常に丈夫で、錆びない。価格は少し高め。
ニップルの長さ
ノーマル(12mm):リムハイトが低いホイール向き
ロング(16mm):リムハイトがるある(中~高)ホイール向き
※リムハイトとは、リムの高さのことです。ホイールを真横から見たときのリム部分の高さ。
ホイールのリムハイトが高い順に、ディープリムホイール(高)、ミッドプロファイルホイール(中間)、ロープロファイルホイール(低)と言います。
使用工具
スポークレンチ、振れ取り台、テンションメーター、センターゲージ
スポークレンチのサイズ
代表的なサイズ
3.2mm ・・・DT, Wheel Smith用
3.3mm ・・・上記以外のヨーロッパ製ニップル用
3.4mm ・・・ホシ等の日本メーカー用
3.9mm ・・・#12用
サイズを間違えると二ップルをなめてしまい、無理やり回すとニップルが使えなくなる可能性あります。必ず、ニップルのサイズに適合したスポークレンチを選んでください。
※パーク―ツールのスポークレンチが精度が高く、使い易いです。
今回は、振れ取り台を使わず、タイロック、スポークレンチを使った簡単にできる振れ取り方法を紹介します。
振れ取り準備
振れ取り台を使わずに、自転車にホイールをつけたまま振れを取るときは、縦振れは調節できないため、横振れのみ調節を行います。
タイロック、スポークレンチを準備します。
始めに、ホイールを自転車に付けたまま、タイヤを上にして立てます。
この時、ホイールの固定(クイックリレーズ)が斜めになっていないか確認してください。
フレームとホイールが丁度交わる箇所のチェーンステイに、タイロックをホイールと1mm程度隙間が空くよう、長さ調節をして両側に取付けます。
横振れを取る
1.ホイールを回転させタイロックに接触する箇所を見つけます。もし接触する箇所があれば歪んでいるため、その位置を特定します。
2.リムが右に歪んでいた場合、その箇所に近い左に伸びているスポークの張りが緩くなっているか又は、右スポークの張りが強すぎる事が原因として考えられます。
※左に歪んでいた場合は、逆になります。
3.振れている部分に一番近い左スポークのニップルを上から見て左(反時計回り)に4分の1回転してニップルを締めます。
4.3で調整したスポークの両隣となる左側のスポークを張ります。両隣のニップルは、8分の1回転程度にします。振れ取りを行うときは、この3本1セットとして調節をします。
5.この作業を繰り返し、タイロックにフレームが接触する箇所が無くなるまで行います。
接触する箇所が無くなれば、横振れが1mm範囲に収まった事になります。
まとめ
今回、振れ取り台を使わずに簡易に横振れを修正する方法を紹介しました。
縦振れの調節を行うためには、振れ取り台が必要になります。
縦振れの調節は、外側に膨らんでいる部分の左右のスポークを締めることで調整できます。
縦振れの範囲が±2mm以下であれば影響は少なく、調節の必要はありません。
ホイールの振れのチェックは、1年に1回程度行い振れがあれば、振れ取りを行うことをおすすめします。
振れ取り台を使って行うことが一番ですが、振れ取台は精度の良いものになると高価なものが多く、なかなか購入できない道具だと思います。
この方法であれば、振れ取り台を使わず簡単にある程度の振れを取ることができます。
是非、このブログを参考に振れ取に挑戦してみてください。
Thanks so much for the post.Really thank you! Keep writing.